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30代の転職は、20代のときよりも“経験値”を前提に見られるタイミングです。 採用担当者がチェックしているのは、スキルや実績だけでなく、「この人がなぜ今、うちに来たいのか」という“動機の整合性”。
つまり、「志望動機」は“あなたのキャリアストーリー”を伝える鍵になります。
30代の転職で評価される志望動機の特徴は次の3つです。
ここが整理できていないと、「なんとなく転職したい人」という印象になりやすいのです。
意外と多くの人が混同しがちなのが、「転職理由」と「志望動機」の違いです。
つまり、「過去」ではなく「未来」を語るのが志望動機です。
NG例
「残業が多く、ワークライフバランスを重視したいと思い転職を決めました。」
OK例
「仕事の質と成果のバランスを見直し、より効率的に成果を出せる環境で力を発揮したいと考えています。」
同じ意味でも、“不満”ではなく“目的”で語ると、印象は大きく変わります。

まずは「これまで何を軸に仕事を選び、どう成長してきたか」を振り返りましょう。
たとえば、営業職なら
というように、自分の“キャリアの軸”を見つけることが大切です。 この軸が見えると、「なぜこの企業で働きたいのか」が自然に導き出せます。
30代の転職では、「これまで何をしてきたか」だけでなく「これから何をしたいか」も重視されます。
など、自分の“次のステップ”を明確に言語化することが大事です。
採用担当者が「この人いいな」と感じるのは、企業の方向性とあなたの想いが重なる瞬間です。
そのために意識したいのが、以下の3つ。
これらを理解したうえで、「自分の経験をどう活かせるか」「どの部分に共感したか」を伝えると、説得力が生まれます。
現職では法人営業として顧客課題の解決に注力してきました。より上流で戦略的な提案を行う環境で、自身の営業スキルを磨きたいと考え、御社を志望しました。 特に、御社の◯◯事業ではデータを活用したコンサルティングに力を入れており、これまでの経験を活かしつつ、より高いレベルで顧客価値を提供できると感じています。
前職ではメーカーでの品質管理を担当しておりました。製品開発の現場で培った「改善力」を、サービス業界での業務効率化に活かしたいと考えています。 御社の◯◯部門では、現場主導の改善活動に取り組まれており、私の経験が貢献できると感じました。
これまでプレイヤーとして成果を上げてきましたが、今後はチーム全体の成果を最大化する立場で貢献したいと考えています。 御社の「挑戦を歓迎する風土」に惹かれ、部下育成やチームづくりを通じて、組織成長に関わりたいと思い志望しました。
❌ 不満だけで終わる
「給与が低い」「上司と合わなかった」 → “過去の不満”より“未来の挑戦”に言い換える。
❌ 抽象的すぎる
「成長できる環境で働きたい」 → “何を”“どう成長させたいか”を具体的に。
❌ 会社理解が浅い
「御社の社風に共感しました」 → “どんな部分にどう共感したのか”を明確に。
どうしても言葉が出てこないときは、次の3つの質問を自分に投げかけてみましょう。
この3つを整理するだけで、“転職理由”が“志望動機”に変わります。

30代の転職では、キャリアの積み重ねと将来への展望が両方求められます。 志望動機は、あなたの「これまで」と「これから」をつなぐ言葉です。
焦らずに、自分のキャリアを“言語化する時間”を持つことで、志望動機は自然と形になります。